先週の日経平均は前週末比1304.36円安
投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月11日~5月15日の動きを振り返りつつ、5月18日~5月22日の相場見通しを解説する。
* * *
先週の日経平均は前週末比1304.36円安(-2.1%)の61409.29円で取引を終了した。週初は買い先行となったものの、原油相場が1バレル=100ドル台に上昇したことなどで、短期的な過熱警戒感からの売りが優勢となった。その後、主要企業の好決算発表や米ハイテク株の堅調推移継続などから高値圏で底堅い動きは続いたものの、過熱感が拭えない状況下で、上値も重い展開になった。
週後半にかけては、AI関連株の中核と位置付けられるフジクラ<5803>が決算発表後に大幅安となり、全体相場にネガティブな波及効果を強めさせた。前期実績、今期見通しともに市場予想を下回る決算内容となって、14日にはストップ安まで急落、15日も買い先行後は急速に伸び悩む動きとなった。とりわけ、15日には他のAI・半導体関連株のつれ安を誘う形となっていった。なお、15日には国内長期金利の上昇も弱材料視されたようだ。
フジクラの業績見通し下振れは、水素などの一部原材料調達が追いつかなくなる懸念を反映したものとなっている。中東情勢の混乱長期化による悪影響懸念がAI関連株にも波及してきている状況だ。これまで中東情勢の悪化は、半導体一極集中の動きを強めさせるものにつながり、むしろ日経平均株価には支援材料ともなっていたが、こうした流れには今後変化が想定されよう。週後半にかけては米中首脳会談が開催されたが、一部ではイラン情勢改善への突破口とも期待されていただけに、目先的に情勢の変化がみられなければ、ホルムズ海峡の封鎖長期化や当面の原油相場高止まりが強く意識されることになっていこう。先週にかけて26年3月期の決算発表が本格化したが、新年度ガイダンスには中東情勢の悪化長期化リスクは十分に織り込まれていない印象があり、短期的にもコンセンサスの切り下がりが顕在化していく余地はありそうだ。
米国市場は今後、税還付の一巡という需給変化の影響も懸念されるところ。とりわけ、好需給の恩恵を多く受けていたとみられる半導体株の行方が気がかりとなる。グリア米通商代表は、北京での中国当局者との会談において、半導体に関する米国の輸出規制は主要な議題ではなかったと明らかにしている。これが事実であれば、足元で強まっていた米中首脳会談をきっかけとした対中輸出規制の緩和期待は後退することになろう。また、14日に発表された半導体製造装置最大手アプライド・マテリアルズの決算では、ガイダンスは売上・利益ともに市場予想を上回るものとなったが、時間外取引では急速に値を消す展開となっている。20日にはエヌビディアの決算発表を控えているが、5月5日から14日まで20%の株価上昇となっていることからも、好決算を発表しても材料出尽くし感が台頭する可能性は高いようにみられる。
