イラストレーター140名がボーカロイド楽曲をテーマに描きおろした作品が集結した「超絵師展 ~IFの楽曲世界展~」
「超会議なら仲間と会うことができる」
初期からのファン目線において、今の超会議は物足りないという思いは筆者も抱いていた。しかし、ニコニコの中の人たち、運営側に話を聞くと、まったく違った感想が聞こえてくる。
超会議の運営に携わっている人たちは、もっとも派手だった10年以上前からYouTubeをライバル視している気配がなかった。それは今も変わっていない。というより、中の人たちは「そもそもYouTubeとニコニコは似て非なる動画サービス」と考えているようなのだ。
超会議が象徴するように、ニコニコ動画は“リアルでつながる場”を提供し続けてきた。超会議の他にも町会議・超パーティー・闘会議といった複数の場でユーザーをリアルへと誘い込み、そこで配信者とユーザー、もしくは配信者同士を結びつけてきた積み重ねがある。筆者の取材に答えてくれた若者は、こう語る。
「いつもはネットでコミュニケーションを取っている仲間だが、(お互いが)遠く離れた場所に住んでいるので、簡単に会うことはできない。超会議なら会うことできるので、それを楽しみに毎年のように足を運んでいる」
「超踊ってみた」ステージ横でダンスの練習をしていた女性は、撮影係の父と一緒に来場したと言い、「複数のサイトに動画をアップしている。メインはYouTubeだが、その動画にコメントしてくれる人に会えるから超会議には毎年来ている」と話した。
YouTubeやInstagramといったプラットフォームでは、配信者が個人でオフ会を開催することはある。だが、あくまでも個人単位のイベントのため、ユーザー同士が横のつながりを広げる機会とはなりづらい。TikTokは公式的にオフ会のようなイベントを開催しているが、有名人に会える場所という側面が強く、ユーザーが主役という雰囲気が強いニコニコ超会議とは性格が異なる。
後編では、「インターネット老人会」とも揶揄されることが多いニコニコ動画、ニコニコ超会議が、実際には“若者たちの祭り”になりつつある現状についてレポートする。
▼▼▼後編記事▼▼▼
【つづきを読む→】10代、20代の参加者で溢れかえる会場 企業PRが減って個人発信パフォーマンスが増える「ニコニコ超会議」の新局面
取材・文・撮影/小川裕夫(フリーランスライター・カメラマン)
