磁石祭2026 N高グループ・N中等部文化祭
派手な企画が消え、多様化・カオス化が加速
ニコニコ超会議が、時代とともにイベントとしての性質が変わったのは事実である。2010年代に超会議の中心的役割を担っていた芸能人や大規模コンテンツなど、会場へ足を運ばない人の耳目も集めるような、派手な企画をする必要性は年を追うごとに薄まっているのだ。
超会議はもともと、
【1】「歌ってみた」「踊ってみた」「演奏してみた」「ボカロ」といった配信者たちによるフェス
【2】コスプレイヤーたちの祭典
【3】マンガ・アニメなどが好きな人たちによるコミケのようなお祭り
【4】多分野のクリエイターたちが集うフリーマーケット
【5】団体や企業による広報・PR
という5つの大きな要素が混在していた。
近年、このうちの【5】がどんどん縮小。他方、【1】から【4】は拡大傾向にある。これらのコンテンツは基本的に個人によるパフォーマンスで成り立っているので個々の規模は小さく、全体として盛り上がってもマスメディアが取り上げにくい。そのため、筆者は「ニコニコ超会議は多様化、極端な言い方だとカオス化している」と受け止めている。そこにくわえて、ZEN大学やN・S・R高の文化祭という、6つ目の要素が加わったのが、いまのニコニコ超会議なのだ。
全体として、個人によるパフォーマンスが主体となり、多様化・カオス化したことで、超会議はつかみどころのないイベントになった。それはスポンサーにとっても「何のイベントなのかわからない。広報・PRするターゲットが絞れない」と悩ましいことになる。2026年は企業の参加が前年より目立っていたように思えたが、つかみどころのなさは相変わらずだった。
いまのニコニコ超会議は、幼少期からSNSや動画共有サイトに慣れ親しんできたデジタル・ネイティブ第2世代、もっとも年長でも30代前半までが参加者の中心になりつつある。超会議はさらに多様化・カオス化し、新たな局面へと突入していくことになるだろう。
▼▼▼前編記事▼▼▼
【はじめから読む→】15回目を迎えた「ニコニコ超会議」 来場者が頭打ちでも、いまだ健在な「リアルでつながる場」という役割
取材・文・撮影/小川裕夫(フリーランスライター・カメラマン)
