*12:04JST 鈴茂器工---26年3月期は増収、海外市場の牽引や将来に向けた先行投資が加速
鈴茂器工<6405>は5月13日、2026年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比1.9%増の158.64億円、営業利益が同46.6%減の10.09億円、経常利益が同46.4%減の10.43億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同58.8%減の6.02億円となった。
国内市場は、主要顧客の省人化ニーズが継続する中、ご飯盛付けロボット「Fuwarica」の新規開拓が着実に進捗した。コロナ禍を経てホテルの朝食ビュッフェ等で衛生意識が高まる中、数年前の大手への導入実績を契機に普及が加速しており、当期も新たな大手ホテルチェーン1社への導入が本格化している。コメ価格高騰による設備投資先送りの影響は見られたものの、足元では機械化推進に伴い投資マインドは回復傾向にある。
海外市場は、売上高が前期比17.5%増の58.31億円と全体の業績を牽引した。東アジアで日系大手回転寿司チェーンの中国出店加速が寄与したほか、北米ではおにぎりブームを背景に、テイクアウトチェーン向けおにぎり成形機の大口案件1件が年内に完了した。スーパー向けの大口案件1件は一部遅延したものの、おにぎり市場やテイクアウトチェーン向けの寿司ロボットの販売は今後さらなる拡大が期待されるなど力強い手応えを得ている。
利益面は、新工場の稼働に伴う固定費や、人材の成長促進や組織の活性化を目的とした人事制度の改定による人件費の増加が影響した。さらに、サービスや生産部門の人員補強、資本業務提携解消に伴う一時的費用も重なり減益となったが、これらは中長期的な成長に向けた戦略的先行投資である。なお、3月に操業を開始した新工場は現在助走期間であり、本格生産は7-8月以降を予定している。来期以降に新生産方式によるボリューム拡大で原価低減効果が徐々に発現する見通しである。
2027年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比10.8%増の175.80億円、経常利益が同1.5%増の10.60億円を見込む。今期は根本的な経営見直しを行い、売上拡大を図る方針である。国内では昨年秋に投入したシャリ玉や海苔巻きカッターの新製品への入れ替え、および「Fuwarica」の戦略的拡販に注力する。海外では、前期からスライドした欧州の大手チェーン向け大口案件の年内納品を確実に進めるほか、北米の成長維持や東アジアの伸長を継続させることで計画達成を目指す。
株主還元は、総還元性向30%以上と継続増配を基本としている。前期は大幅減益ながら配当を維持し、今期の配当予想も年間35.00円(中間15.00円、期末20.00円)と安定配当の維持を想定している。今後も業績に連動した機動的な利益還元を実施していく考えである。
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