平成ギャルのエクステは「ゴワゴワだった」
そんなAさんの母親世代で、都内のネイルサロンに勤務するネイリストの女性・Bさん(40代)は、美容師免許も保有している“元・平成ギャル”だ。彼女は2000年代から2010年代初頭にかけて、常時エクステをつけていたという。
「今のエクステは、2000年代のものとは大違いで、本当に進化していますよね。当時は編み込みが主流で、網目も大きくボコッとしていたし、人毛も中国製の安いものが多かった。『安くてたくさんつけたい』というニーズに応えていたんでしょうね。
実際に私が経験したことがあるんですが、エクステのなかに“糸”みたいな繊維が混ざっていたんですよ。多分、毛量をかさ増しするための粗悪品だったんですよね。前頭で100本くらいつけても2万円くらいだったから、仕方ないのかな。すぐに絡まるし、洗うとゴワゴワになるし、フケも出るし……見た目もかなり不自然でしたね。でも、それでも『盛り』を最優先したのが、平成ギャルだったんです(笑)」(Bさん)
ヘアメイクが明かす近年のエクステ人気
原宿の美容室で働くヘアメイクの男性・Cさん(30代)は、近年のエクステ人気について、「SNS文化との相性が大きい」と話す。
「TikTokやInstagramで広がった韓国スタイルの影響はかなり大きいですね。お客様も見本の画像を見せてくれると、たいていが韓国のアイドルかインフルエンサーです。写真映えを意識すると、やっぱりさらさらなロングヘアの需要は大きい。
最近は『地毛を伸ばす時間を待てない』という声も多いですね。また、僕のお客さんは『就職活動やバイトで色を変えられないけれど、長さを出して雰囲気を変えたい』という人も結構います。学生のお客様で10万円弱お支払いされるのは驚きですが、綺麗なロングヘアにはそれだけの価値があるという認識なんだと思います」(Cさん)
物価高の時代でも、美容への支出を惜しまない若者たち。その背景には、短時間で理想の自分を手に入れたいというタイパ感覚や、「SNS映え」のスタイルへのこだわりといった価値観も透けて見える。最新のエクステは、“タイパ美容”の象徴なのかもしれない。