劇的な上方修正をもたらした要因
そのような重苦しい空気を一撃で打ち砕いたのが、2026年6月18日に発表された「2027年3月期第2四半期(中間期)及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」である。5月14日の本決算発表からわずか1か月あまりでの大幅な上方修正という異例の展開に、市場は大きく反応した。今回の上方修正の内容は、当初の保守的な予想を完全に覆すものであった。
通期の売上高予想は1兆2430億円から1兆4620億円(前回予想比17.6%増)へ、営業利益は2110億円から3100億円(同46.9%増)へと大幅に引き上げられた。そして、株価暴落の元凶となった親会社株主に帰属する当期純利益の予想は、当初の1560億円(減益予想)から一気に2290億円(前回予想比46.8%増)へと劇的に引き上げられ、一転して前年実績を大きく上回る過去最高益の更新ガイダンスが提示された。
この短期間での劇的ともいえる上方修正をもたらした要因は、AIおよび半導体関連全般にとって極めて強力な好材料となる内容であった。会社側の発表によれば、情報通信事業において当初計画では想定していなかったハイパースケーラーからの光コンポーネント製品のプロジェクト受注が舞い込み、さらに強い需要を背景とした製品の売価アップが実現したという。また、最大の懸念材料であった水素不足の影響も早期に緩和される見通しとなり、供給制約のボトルネックが解消に向かっていることが明らかになった。
下半期においてもこの売価アップと水素不足緩和の恩恵が継続すると見込まれており、フジクラの事業環境はそれまでの市場の悲観論を一掃し、同社の時間外取引(PTS)においてはストップ高が付けられ、翌日もストップ高となった。
この材料はフジクラにとどまらず、連日セクター別の下落率トップとなっていた非鉄セクターにとっては大きな追い風が吹いていることを示す。では、これから連れ高を狙える銘柄を紹介しよう。