トランプ大統領はどんな株を買っていたのか(Getty Images)
日経平均が史上最高値を更新して急伸するなかで、上場から1年半で株価60倍超を実現した半導体メモリー大手・キオクシアHDなどの爆騰が注目を集めている。AI需要に呼応するかたちでの急騰に続く銘柄はどこにあるのか。米国のトランプ大統領の投資先の「AIシフト」にも見える動きが注目に値するようだ。
トランプ大統領は6月14日に80歳を迎えたが、政界に進出したのはほんの10年ほど前のこと。2016年の大統領選で下馬評を覆す勝利を収めて超大国の最高指導者になったわけだが、かつては「不動産王」と呼ばれた辣腕のビジネスマンであり、巨万の富を築き上げてきた。
そんなトランプ大統領が今年1月から3月にかけて、3700回超の証券取引をしていたことが明らかになった。当然ながら、米国の主要企業の株価は時の政権が打ち出す政策によって大きく動く。その舵を取る大統領の投資は、倫理的に許されることなのか。米国株を専門とする“億り人”のまーしー氏に聞いた。
大統領だけに認められた「例外」
米政府倫理局(OGE)が先月開示した資料によると、トランプ大統領は今年1~3月の3か月間で有価証券や地方債を計3711回売買しており、このうち株を取得した企業の数は約890社。取引金額はそれぞれ「100万~500万ドル(約1.6億~8億円)」、「500万ドル~2500万ドル(約8億~40億円)」といった幅で示されており、同期間の取引総額は合計2億~7億ドル程度(約318億~1110億円)に及ぶ。
米国事情に精通するまーしー氏は、現職の大統領が莫大な額の株取引をすることの是非についてこう見ている。
「トランプ大統領が株取引を行なっていることは法から逸脱しているわけではない。またトランプ大統領本人が直接、株を売買しているのではなく、政策などには一切関与していない第三者の金融機関に運用を任せているとされています。
ただ、トランプ大統領は公の場で特定の企業について言及したり、なかには明らかな応援発言もあります。それが自身の保有する銘柄だとすれば、間接的に株価に影響を及ぼす可能性は充分ある。それは法律的に違反していないにしても、倫理上はアウト寄りではないかと思います。
歴代の大統領は倫理上の懸念を減らすため、就任前に保有株を売却して、その資金を国債や投資信託に変えたりすることが一般的でした。守られてきた慣例を無視して、“別に法に触れていないからいいよね”という感じで堂々と株取引をしているというのは、トランプ大統領の奔放なキャラクターがよく表われていると思います」(以下、「」内はまーしー氏のコメント)
