勢いで株を買えるのは素人ならでは?(イメージ)
半導体メーカー・キオクシアホールディングスの株価高騰が、ふだん株式投資をやっていない層にまで注目を集めている。2024年12月18日の上場時は1440円だった株価が、今年6月には11万円超えで、70倍超の水準に。いまや時価総額もトヨタ自動車を抜いて、日本企業トップとなっている。そうしたなか、“キオクシア株で一儲け”と考えた個人投資家も少なくない様子。自身のみならず、知人女性もキオクシア株に投資したという、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏がレポートする。
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「30万円は稼げた!」と喜んだが、その後の株価高騰に地団駄
いやはや、私自身はやられたー! という感じでした。今年1月に株価1万円台だった時に100株購入し、3000円ほど上がった時に「ウヒヒ、これで気前のいい大手企業の新卒並の給料である30万円は稼げたか。あぁ、利益確定しよー!」と喜びながらその時に売りました。その後、株価は2万円、3万円台に突入。この時に「なんであそこで売ったんだーーー!」と地団駄を踏んだのです。
こうなると「どうせここから下がるだろう」という心理が働き、あえてキオクシアの株価は見ないようにしました。「知らぬが仏作戦」です。「さすがに今の株価は高すぎだろう……。数日後にストップ安になり、その後ドッカーンと連日落ちるだろう。あの時30万円分の利確をしてよかった」と自分を正当化するようになります。
結局、キオクシアの株価が4万円をつけたあたりから、私はネット証券のサイトを開かなくなってしまったのです。
「株価5万円で買って、10万円超えで売ったよ」
そんな中、5月頃、株に関心のある知人女性が「あなたが言っていたキオクシアを100株買ったよー!」と報告してきたのです。株価5万円ぐらいの時でした。私は「いやぁ、いきなり500万円ぶっこむってすごい度胸ですね!」と仰天したのですが、その後もキオクシアは上がり続ける。決算発表での良好な業績も合わせ、6月22日には上場来高値となる11万2700円に!
その翌日23日に株価は9万円台まで下落するのですが、彼女は株価10万2000円で「逆指値」で売って、見事約500万円の利益(税金は考慮せず)を得たのでした。
通常は、「ここまで上がったら売る」という指値注文をして、少しでも利益を増やそうとするものですが、逆指値はそれとは反対に「ここまで下がったら売る」というやり方です。私が「なんで10万9000円とか11万円の、上の指値にしなかったんですか?」と聞いたら「だって、もし売った後にもっと上がって、すぐに12万円とかになったら後悔するじゃないですか」との返事。
正直、もう11万円に到達した時点で、私なら成行注文で売るレベルですが、彼女は「売った後にもっと上がったら、私は後で後悔する」と、その時点の株価より低い10万2000円の逆指値売りを選択したのでした。
