本格的なカメラを持参して球場に足を運ぶ人も(写真:イメージマート)
今では老若男女問わず、さまざまな領域に広がっている「推し活」。数年前に話題になった“カープ女子”のように野球にハマる女性たちは以前から注目を集めてきたが、最近では一軍の華やかなナイトゲーム中継や、満員のドーム球場とは違う場所で、推し活を楽しむファンもいる。
二軍、三軍の試合にカメラを抱えて足を運び、まだ支配下登録されていない育成選手も含め、まだ有名になっていない若手選手たちの成長を追いかける──。推し活女子は、そこにどのような魅力を感じているのか。当事者たちにその実態について尋ねた。
ファームの試合でファン同士の交流も
都内のIT企業に勤務する女性・Aさん(25歳)は、週末になると一人で所沢方面の球場に出かける。バッグには日焼け止め、モバイルバッテリー、そして望遠レンズ付きの立派なミラーレスカメラが入っている。
「もともとはK-POPアイドルを推していて、ライブやヨントン(一対一で画面越しに話せるイベント)にもお金を使っていました。でも、チケット代も遠征費も高くなって、少し疲れてしまったんです。そこで、界隈を変えて推し活するようになったんです。
元々うちの家族も彼氏も野球好き。あるとき、“カーミニーク”で西武の三軍戦を見る機会があったのですが、一軍の試合とはまったく違う、距離の近さに驚きました。選手が目の前を通るし、まだ名前があまり知られていない選手が必死にアピールしている感じがある。なかには結構イケメンもいるので、興味を持ちました(笑)。彼らが成長して過程を追うことが、アイドルの“デビュー前から見ていた”みたいな、古参になれる感覚に近いかもしれません」(Aさん)
Aさんがいうカーミニークとは、埼玉西武ライオンズのファーム本拠地であるCAR3219フィールドの通称だ。試合日には若手選手のプレイを間近で見られるほか、不定期でグラウンド開放なども行なわれている。
Aさんは、現場で撮影した写真をXやInstagramに投稿しているというが、フォロワーには同じ選手を応援するファンも多く、球場で顔見知りになることもあるそうだ。
「一人で来ている女性もけっこういます。20代だけじゃなくて、40~50代くらいの方もいます。『その写真いいですね』『今日の打席よかったですね』みたいに自然に会話が始まるんです。チケット代は一軍の試合より安いので、交通費とカフェ代込みで一日遊べる感覚です」(同前)
