年を取ってからの「心の病」「認知症」をどう受け入れるか(イメージ)
30年以上にわたり高齢者専門の精神科医として活動し、44万部を突破した『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)著者でもある和田秀樹氏は、「70歳の生き方が分岐点になる」と断言する。そこでは、医師選び、健康診断などの見直しのほか、心の病や認知症との向き合い方も重要になる。検査数値を正常範囲にした代わりに、身体がだるくて活動レベルが落ちるよりも、元気に生活できることを優先したいと医師に伝えて服用薬を見直すことも選択肢だと言う。引き続き医師選びで大事なこと、認知症との向き合い方についてなどを聞いた。和田医師が老化を遅らせる70歳の生活の極意を指南する。【前後編の後編】
健康診断の異常値=病気リスクということではないエビデンスがない
医師選びに際しては「相性」も大切です。70代になると通院の頻度が高まり、医師と顔を合わせる機会も増えます。もし会うたびに気疲れがあるような医師なら、わざわざつき合う必要はありません。穏やかで話しやすい雰囲気があり、会うと気持ちが楽になる医師のほうがあなたの健康にもいいはずです。
また、70歳になったら健康診断に対する考え方も変える必要があります。自治体による健診を受けている人は多いと思いますが、長寿のためにはほとんど役に立ちません。
人それぞれの体質や環境があるので、健診で示される「判定」が異常値でも健康な人がいれば、正常値でも病気になる人はいます。大半の項目で、異常値=病気リスクということを証明するエビデンスはありません。
にもかかわらず健診で異常値と判定されると、医師の指導を受けて、正常値にするために薬を飲まされる。これでは健康になるどころか老化を加速させるために検査を受けているようなものです。
もし心筋梗塞や脳梗塞を本気で予防したいなら、心臓ドックや脳ドックを受けるほうがはるかに有効です。心臓ドックを3年に1度でも受けていれば、心臓を取り巻く冠動脈で動脈硬化が進んでいる部分を発見できますし、脳ドックでもMRIで動脈瘤を早期に見つけられる可能性があります。
