憧れの旅行業界に就職した後に直面した現実とは？
学生の人気の就職先として、旅行業界は根強い人気を誇る。マイナビが今年4月に発表した「2018年卒就職人気企業ランキング 」の「文系総合トップ100」によると、「JTBグループ」（2位）、「エイチ・アイ・エス」（7位）「近畿日本ツーリスト」（34位）。JTBグループは今年こそ2位だが、昨年までは9年連続首位でもあり、文系学生にとって憧れの業界ともいえる。
だが、どんなに人気の業界だろうと、実際に働いてみると、そこには「過酷な現実」も待っている。中小旅行代理店で企画職を担当している女性・Aさん（29）は、次のように語る。
「私もできることなら、大手に入りたかったんです。ただ新卒時はリーマン・ショック後のあおりを受けた年で、希望業界に入れただけでも“勝ち組”という雰囲気。好きな旅行を職業にできたので、内定をもらったときは嬉しかったものです。でも、入社したら想像以上に過酷でした。
添乗員からスタートし、1回のツアーで1～2週間は海外にいました。日本との時差や気候が異なることや、長距離の移動だけでも大変ですが、ツアーの準備や現地での気配りはもちろん、帰国後すぐにそのツアーの詳細をレポートやSNS発信用などにまとめないといけないので、ツアー中もそのことを念頭に写真を撮影したり、メモをしたり。帰ってからもやることはたくさんあり、体力的にも精神的にもものすごくハード。少しばかりの手当てでは割に合わないくらいです。しかも、うちは接客も営業もするので、常に仕事はいっぱいいっぱい」
