高市早苗・首相と財務省の間を取り持ってきた片山さつき・財務相(時事通信フォト)
財務省の次官候補だったエース官僚の突然の“左遷”は霞が関に衝撃を与えた。高市早苗・首相が進める「食料品の消費税減税」に消極的とされる財務官僚が“見せしめ”として追放されたといわれるが、取材を進めると、高市首相は他にも着々と異論を封じる策を講じていることが見えてきた。9月に行なわれるとされる内閣改造・党役員人事で何が起こるのか――。
高市首相と財務省の対立を防いできた片山財務相の存在
積極財政派の高市首相と財政規律を重視する財務省は政策的には水と油だ。これまで決定的な対立を防いできたのは、片山さつき・財務相の存在が大きい。
「財務官僚を23年間務めて女性初の主計官など省の中枢を歩んだ片山氏は財務官僚の思考、論理を熟知しており、財務官僚が高市首相の積極財政が財政規律に与える影響へ不安を募らせていることも十分理解している。
しかし、高市首相は官僚とのコミュニケーションが苦手で物事を1人で決めるから、財務官僚たちは秘書官を含めて高市首相にうまく意見を伝えることができない。そこで首相の信頼厚い片山大臣が財務省の懸念を首相に伝え、首相の意図を官僚に伝える役目を担ってきた」(財務省OB)
