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ライフ

「映画の無断アップロードと本質的に同じでは?」職場の同僚による“映画のネタバレ”は著作権法違反ではないのか? 弁護士が解説する「著作権侵害の境界線」

 職場の同僚が映画の筋を場面展開に合わせ、セリフなども含めて精緻に語り、映画の情景が浮かぶほどなら、翻案もありえますが、素人では無理だと思います。映画の結末を話す程度では、原著作物たる映画に依拠していますが、翻案ではなく、映画や脚本の著作権侵害にはなりません。

 著作権は著作権者を保護するものであり、結末を聞かされる人の気持ちは保護しません。職場での無駄話を止めるように注意できますが、休憩時間内の話がパワハラやセクハラになったり、特定人の人格攻撃や名誉毀損に及ぶものでなければ制限できません。

 とはいえ、楽しみを奪われるとの感情も理解できます。アイデアとして、観たい映画の結末を楽しみに取っておきたいなら、自分が鑑賞するまで話すのを待つように頼めばよいのでは? 後で互いに映画評論しませんか、と提案すれば案外効果があるかも。

 一概に同僚がよくないと断を下せないのは、少数でもネタバレがあると安心して鑑賞できる、または観たい映画を選べるため、コスパがいいなどのメリットを感じる人がいるかもしれないからです。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2026年9月11日号

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