定年を間近に控えた50代の憂鬱(イメージ)
「ミドルエイジクライシス」という言葉があるが、40・50代で仕事や生き方に悩むケースは少なくないようだ。特に50代後半の会社員は定年退職を控え、今後の働き方について考えることも多いだろうが、誰もが満足のいく働き方を選択できるわけではない。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏(53)が、50代後半の知人たちと語り合った“会社生活晩期の悲哀”についてレポートする。
仕事内容は変わらないのに給料が30%下がる!
先日、59歳の中堅出版社役員・A氏と、全国展開するカラオケチェーン勤務の56歳男性・B氏と酒を飲み、「働く50代の悲哀」を語り合いました。
我々は3人、労働者としての人生は後半に入っています。A氏はいよいよ今年度中に60歳となりますが、65歳までの再雇用を選ぶことにしました。役員の立場は維持されるようですが、給料が3割下がることに納得いかない様子。
「もちろん5年長く働けることはありがたいですよ。でも、60歳になった途端、給料が3割下がるってどうなんですか? 60歳になったその瞬間に能力が30%下がるというのだったら分かりますが、そんなことないじゃないですか! しかも、60歳になってもやる仕事は同じなのに、なぜ給料を下げなくてはいけないのかが分からないです」(A氏)
確かにそうなんですよ。A氏は社内でもエース格なため、役員にまで上り詰めたわけですし、社長からも頼りにされているし、部下からも慕われている。A氏は権利関連の担当役員で、海賊版の摘発など昨今コンテンツのライツビジネスが重要になっているからこそ、その経験が必要とされるわけです。長年の経験から、どこまでが権利侵害か否かなどの基準も分かっているし、作家との折衝で部下が揉めた場合もA氏が出ていけば場が収まったりすることもある。
A氏が場数を踏んできたからこそ、そうした重要な経験値が貯まっているわけですが、会社にはそういった点も評価してほしいと考えています。これにはB氏も私も納得しました。。
「もう、給料3割も下がるって分かっていますから、有休も使いまくってやろうと思います。それにしても、なんでこんな制度を作るんですかね? むしろ、役員含めた全従業員が完全な成果主義になればいいのに、と今回思わされましたよ」(同前)
