女性側も「女性だから昇進した」と見られるのは不満
女性社員の側でも、女性登用を進める方針に複雑な思いを抱くケースもある。外資系コンサルティングファームで働く女性・Cさん(30代前半/マネージャー)は、自分が昇進した際、「女性だから上げてもらったと思われるのでは」と不安を覚えたという。
「会社から“女性管理職を増やしたい”というメッセージが出ているので、昇進しても手放しでは喜べませんでした。実際、男性の先輩から冗談っぽく、『今は女性のほうが上がりやすくていいよね』と言われたこともあり、良い気はしませんでした」(Cさん)
Cさん自身は、難しい領域のリードを担い、複数のメンバーを牽引してきたことが評価されたと思っている。日中は会議に追われ、深夜まで資料を作ることも珍しくなかったという。
「個人的には、昇進に値するだけの仕事はしてきたつもりです。それなのに、性別によって偏見を持たれるとすれば、それは不服ですよね。逆に、“女性だから強く指摘するとハラスメントと思われるかもしれない”と過度に気を遣われるのも困ります。
仕事ができていないなら普通に指摘をしてほしい。何も言われず周囲がフォローして、それで成長できないまま昇進したら、最後には『やっぱり女性管理職は実力がない』と言われかねません」(同前)
採用枠を拡大しているコンサル業界──。女性管理職を増やすことと、一人ひとりを公平に評価することは、本来、矛盾するものではない。しかし、評価の軸が明示されていなければ、男性には“女性優遇”という疑念が、女性には“実力を認めてもらえない”という不満が生じる。
採用や登用の幅が拡大するなか、成果に対する評価について、現場で働く社員が納得感を保てる評価制度が、これまで以上に問われているのかもしれない。
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