神奈川県の茅ヶ崎サザン通り商店街にあるサザン神社(写真:イメージマート)
茅ヶ崎には親子で引き継がれた通り名も
神奈川県茅ヶ崎市には「雄三通り」があります。名前の由来は、俳優・歌手の加山雄三さん(1937~)。加山さんの実家があったことから名付けられたもので、現在も茅ヶ崎を代表する通りの一つとして知られています。ちなみに、現在は「雄三通り」ですが、かつては「上原謙通り」でした。上原謙さん(1909~1991)は加山さんの父親で、昭和を代表する二枚目スター。親子で通りの名前が引き継がれたのは非常に珍しい例です。
茅ヶ崎にはもう一つ、「サザン通り」もあります。こちらは、地元出身の桑田佳祐さん(1956~)が所属するサザンオールスターズにちなんだもの。茅ヶ崎駅南口から海岸方面へ延びる通りで、バンドと街との結びつきを象徴する名前になっています。
「サザエさん通り」は福岡市にもあります。早良区の脇山口交差点から、シーサイドももち海浜公園入口までの約1.6キロの道路で、長谷川さんが福岡に住んでいた時期に、現在の百道(ももち)周辺を歩きながら「サザエさん」の登場人物の名前を考え出したことなどにちなみ、2012年に命名されました。
東京の森繁通りから、三波春夫のチャンチキ通り、茅ヶ崎の雄三通りやサザン通りまで、共通しているのは、単なる記念碑や銅像ではなく、普段から人が行き交う道に、その人物や作品の名前が残っていることです。
有名人ゆかりの場所は全国に数多くありますが、名前そのものが道路に定着することはなかなかないようです。近年の著名人のプライバシー意識の高まりを考えると、有名人の名前を通りの名前にする文化の存続は難しい時代になりつつあるのかもしれません。
