生成AI関連銘柄が日経平均株価の史上最高値を牽引
2023年後半以降、生成AI関連の筆頭としてソフトバンクグループ、半導体検査装置を手がけるアドバンテスト、半導体製造装置大手の東京エレクトロン、ウェーハ切断・研磨装置を担うディスコ、洗浄装置で世界的なシェアを持つSCREENホールディングス、メモリのキオクシアホールディングス、そしてEUV向けマスク検査装置を手がけるレーザーテックといった企業が市場で注目を集めました。
これらの企業は、いずれも生成AI向け半導体の量産や高性能化に不可欠な工程を担っており、日本株市場における「AI相場」を象徴する存在となっています。
為替動向や海外投資マネーの流入など、複数の要因が重なった結果ではありますが、こうした生成AI関連銘柄への期待と物色の広がりも、日経平均株価が2025年10月に史上初めて5万円を突破するに至った要因のひとつだったと考えられます(その後フィジカルAIが追い風となり、2026年6月には7万円を突破しています)。
これら銘柄以外でも、桶井が保有する半導体関連株(日本株)で、荏原製作所、東京応化工業などが大きく株価を上げています。
いきすぎた熱狂への警戒感
一方で、いきすぎた熱狂への警戒感も次第に強まってきました。急ピッチの株価上昇に対し、「これは、1990年代後半のIT(ドットコム)バブルの再来ではないか」と指摘する声もあります。
かつてのドットコム・バブル期には、多くのハイテク株が実態以上に買い上げられ、その後の崩壊で投資家に大きな損失をもたらしました。同様に現在のAIブームについても、株価や期待先行の動きに対して、実体経済での収益化がどこまで進んでいるのかを疑問視する見方があります。
実際、MITなどの研究機関の調査でも、AI導入に取り組む企業の多くが、依然として実証実験や試行段階にとどまっており、明確な投資回収に至っている例は限られていると指摘されています。
つまり、多くの企業が将来の可能性を見越してAIに資金を注ぎ込んではいるものの、現時点では目に見える収益に結びついていないケースが大半だというのです。
新川も、2023年頃の投資熱狂ぶりには「これは本物か? それともバブルの兆しか?」と感じる場面がありました。AI関連のニュースが出るたびに、それが材料視されて株価が跳ね上がる様子は、冷静に見るとやや過熱気味だったといわざるをえません。