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日本の学校と予備校の未来
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代々木ゼミナール・高宮敏郎共同代表が明かす「代ゼミが学校経営に乗り出さない理由」「インターを運営しないか」という打診は頻繁にくるが

代々木ゼミナールが学校運営に乗り出さない理由とは?(時事通信フォト)

代々木ゼミナールが学校運営に乗り出さない理由とは?(時事通信フォト)

 地方では、その県を代表する名門県立高校でさえ定員割れが起き始めた。少子化によって受験のハードルが下がるなか、子どもたちにとって「勉強する意味」や「学校に通う価値」はどう変わっているのか。『大学受験 活動実績はゼロでいい 推薦入試の合格法』が話題のノンフィクションライター・杉浦由美子氏がレポートする。【日本の学校と予備校の未来・前後編の前編】

「何のために勉強するのか」がわからない子どもが増加

「何のために勉強しているのかわからない」と感じる子どもが増えている――。東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同研究「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」によると、そう回答した小学4~6年生の割合は、2016年の20.9%から2025年には40.2%へと増加。約10年間でほぼ2倍になった。

 なぜ子供が勉強する意味を見いだせないのか。その一つは受験のハードルが低くなっているからだろう。少子化の中、高校受験も大学受験も以前求められたほどの勉強をこなさなくてもパスできるようになっている。

 現在の受験や教育の現状はどうなっているのか。代々木ゼミナールを運営するSAPIX YOZEMI GROUP 共同代表で、学校法人高宮学園代々木ゼミナール副理事長の高宮敏郎氏の話を交えながら考察していこう。高宮氏は全国の高校の現場に足を運んでいるため、地方の教育についても精通している。

名門県立高校でも「定員割れ」が起きている

 中学受験で私立の難関校を目指すのは首都圏や関西、高知などの一部の地域に限られる。

 ほとんどの地域で絶対的にブランド価値が高いのは、地元の最難関県立高校だ。教育熱心な家庭は代々地元の最難関高校出身であることも多い。

 ところが、今、そういった地元の最難関県立高校の定員割れが起きてきている。2026年、和歌山県立桐蔭高校と岡山県立岡山朝日高校という、その県を代表する伝統校で定員割れが起きた。両校とも、複数の東大合格実績がある。桐蔭高校では定員200人(桐蔭中学からの内部進学を除く)に対し、出願197人だった。岡山朝日高校は定員320人に対し出願299人。いずれも定員割れとなり、その後、二次募集(追募集)が行われている。

 こうした状況は例外ではない。2026年度の公立高校入試では、平均志願倍率が1.0倍を下回った都道府県が全国で33に達し、普通科だけでも28都道府県が1倍を切った。1年前は17都府県、5年前は15県だったことを考えると、急激に定員割れが加速している。 長野県の県立上田高校のような立地に恵まれた名門校でも、2026年の入試で定員280人に対して出願が279人とわずかに定員割れとなった。

 少子化が進む中で、公立高校は今ほどの数を維持するのは難しく、統合されていくだろう。しかし、山形県のような山間部が多い地域だと、学校を統合しようとしても、通学が現実的に不可能なケースもある。

「クラスが減らされると教員が減らされることもあり、そうなると、教育の質を維持するのが大変になります。特に一学年が6クラスから5クラスになると、教員配置の影響が大きいと聞いています」と高宮氏は言う。

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