AIの進化でコンサル業界はどう変化しているのか(写真/時事通信フォト、共同通信社)
AIの進歩はコンサル業界にも打撃を与えている。東大・京大の就活生に人気の高いエリート業界でありながら、その仕事がAIに奪われ始めているというのだ。話題書『コンサルたちの憂鬱』(BOW BOOKS)の著者・松本昌平氏に聞いた。【AI時代のコンサルはつらいよ・前後編の前編】
若手コンサルがスキルを磨くための業務がAIに代替されている
「新卒の若者がコンサルを目指すのは、終身雇用が崩れて転職が当たり前になるなか、一刻も早くプロフェッショナルな人材になり、自らの市場価値を高めることを望んでいるからです。将来的にどこにでも転職できるスキルが身につく成長の場と捉える人も多い。しかし、そうしたキラキラしたイメージは既に実態と乖離しています。若手コンサルがスキルを磨くための業務が、AIに代替されているのです」
そう語る松本氏は、キャリア官僚として総務省や財務省で勤務したのち、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)や経営共創基盤などでコンサル業に従事した経歴の持ち主だ。現在はお笑い芸人としても活躍する傍ら、「コンサル業の黄昏」を赤裸々に綴った著書を上梓した(以下、「」内は松本氏)。
コンサルの業務は、クライアント企業の経営計画を策定したり、業務改善策を提案すること。若いうちから多様な企業の経営に関わりながら破格の高給が狙えることを理由に、2010年代半ば以降に学生人気が急上昇。東京大と京都大の学生を対象にした2025年のある就活人気ランキングでは、上位10位のうち6社をコンサルが占めたほどだ。
松本氏は「AI以前」と「AI以後」のコンサル業を分けて考えるべきだと指摘する。
