鉄道の線路には、障害が起こる可能性がある設備が多数ある(イメージ)
日立製作所(以下、日立)は、社会インフラを支えるシステムの1つとして「現場状況共有システム」のプロトタイプを開発した。これは、鉄道・電力・通信などの社会インフラの現場で障害が起きたときに、状況の把握と判断を迅速化するためのシステムで、2026年度中に鉄道事業者と効果検証を実施し、2027年度中の提供開始を目指している。
このシステムはいったいどのようなものなのか。交通技術解説者・川辺謙一氏が同社を取材し、レポートする。
タイムライン・地図・AIアシスタントを表示
結論からいうと、「現場状況共有システム」は、現場で起きた障害などに関する情報をリアルタイムで集約・一元化し、関係者が状況を把握しやすくするシステムだ。一元化された情報が1つの画面に表示されるので、「いつ・どこで・何が起き、どのように対応が進んでいるか」を直感的に把握できる。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットからも利用ができる構成が検討されている。
現在開発中のパソコン用の画面イメージでは、3つのパートに分かれている。左側のタイムラインには、障害の発生や現場からの報告、対応状況の更新などが時系列で表示される。スクロールすれば、過去にさかのぼって対応の経過を確認することができる。中央の地図には、障害発生箇所や現場作業員の動きなどが表示される。右側のAIアシスタントは、得られた情報の要約などを行う。これらを組み合わせることで、関係者による状況の把握を助け、迅速な判断や対応を支援する。
「現場状況共有システム」の画面イメージ(開発中)。左側にはタイムライン、中央には地図、右側にはAIアシスタントが表示される(画像:日立製作所提供)

