「金利が下がれば株価上がる」という定石が通用しない背景は?(イメージ)
米国の長期金利が低下する一方で、半導体株が大きく売られる状況が続いた。通常、金利低下は株価の追い風となるはずだが、なぜ今回は逆の動きになっているのか。金利と株価の関係に生じた異変から、今後の相場をどう読み解くか。個人投資家・投資系YouTuberの森口亮さんによる、シリーズ「まるわかり市況分析」、森口さんが解説する。
米国の長期金利が低下しているにもかかわらず、ハイテク・半導体株が下落し、日経平均株価も軟調な展開となっています。「金利が下がれば株は上がる」という定石が通用しない背景には何があるのかを探ってみました。
金利が下がっているのに株が下がる「ちぐはぐ」な相場
通常、金利が下がると株価には追い風になるといわれます。企業の借入コストが減って利益が出やすくなり、将来の利益を現在の価値に直す際の割引率も下がるため、特に成長株が買われやすくなるからです。
ところが10月に入ってからの相場は、この定石から外れています。米10年債利回りは10月上旬の5.3%前後から5.0%近辺まで低下しました。しかし同じ期間に、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)は高値から1割以上下落し、ナスダック総合指数も上値の重い展開です。
ローソク足:米長期金利。黄色ライン:ナスダック総合指数。白色ライン:SOX指数(TradingViewより)
日本でも、日経平均株価が金利低下と歩調を合わせるように下げています。
一方で、NYダウは回復傾向にあります。ハイテク株の比率が低いNYダウと、半導体の影響が大きいナスダックで明暗が分かれていることから、今回の下落は市場全体ではなく「半導体・AI関連」に集中していると考えられます。

