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上場企業の今期決算、純利益総額過去最高へ 電機、商社好調

 半導体製造装置の輸出で収益を伸ばしたのは東京エレクトロン。前期比47.9%増の1100億円の純利益を見込んでいる。

 V字回復を鮮明にしたのは総合商社だ。昨年3月期の決算では資源安が痛手となり三菱商事など5社が2年間で2兆円にも上る特別損失を計上したが、今年3月期は揃って黒字を出した。

「最大の要因は1バレル=25ドル割れも危惧された原油価格が50ドル目前まで回復したことです」(同前)

 資源安局面で負担となった海外の鉱山や炭鉱への投資が、資源高局面では権益から上がる利益となって返ってきている。

 資源価格の高騰の恩恵はこれにとどまらない。世界経済が循環し始めると、資源を運ぶタンカーや商品を運搬するコンテナ輸送が盛んになり、不定期線のチャーター料も上昇する。2017年3月期まで保有船の減損処理に収益を圧迫されてきた日本郵船や川崎汽船も、今期は黒字の見通しだ。

※週刊ポスト2017年6月2日号

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