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バンド活動を続ける40代医師 活動資金を全部自分が出す理由は

 すでに活動歴は4年近くにおよび、一昨年には、対バンで意気投合したアメリカのバンドに招かれて、アメリカでもライブを行ったことがあるというAさん。普通、バンドといえば、メンバーがお金を出し合って活動を行うものだが、Aさんのバンドの金銭事情は少々特殊だ。

「基本的にスタジオ代やその後の飲み代はほぼ私が出しています。というのも、私ひとりが他のメンバーよりも10歳以上年上なのに加え、練習時間も練習場所も完全に私の都合に合わせてもらっているのです。私は勤務医ですので、給料は破格というわけでもありませんが、メンバーにそこまで気を遣ってもらってる以上、自分が払うのは当たり前だと思っています」

 Aさんによれば、スタジオ代は1回2時間で5000~6000円程度で、飲みに行くと行ってもチェーン居酒屋なので、4人で1万円強ぐらい。ライブハウスに出演する際には2万~3万円程度のノルマがかかるが、それも基本的にAさんが払っているという。Aさんは自身のバンド活動と金銭感覚についてこう言う。

「計算すれば月5万~6万円はバンドに使っていることになりますが、医師という仕事をしながら、もう1つの夢だった音楽活動ができるのなら安いものです。バンドメンバーの若い子はみな貧乏で、牛丼をおごっても『マジっすか!』と大喜びしてくれるので、こっちまで嬉しくなります。

 他のバンドのメンバーは、私がスタジオ代や飲み代を全部出していると知ると大いに驚き、中には『たかられてるのでは?』みたいなことを言う人もいるんですが、私としては、先輩が後輩と遊んで、お金を出している感覚ですね」

 パンク・バンドのライブでは、盛り上がりすぎてケガ人が出ることもあるが、Aさんのバンドのライブでは、ボーカルが「医者がここにいるから安心して盛り上がれ」というのがお約束になっているそうだ。

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