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仮想通貨の価格はどう決まる? 投資家心理に左右されやすく暴落リスクも

 さらに、株式取引の場合、急激な相場変動を防ぐために「ストップ高・ストップ安」などの仕組みがある。しかし、仮想通貨取引にはこうした制度がなく、変動幅が無限となっている。しかも、株式や為替取引に比べて仮想通貨はまだ取引量が圧倒的に少ないこともあって、どうしても価格が一気に暴騰したり暴落したりするなど、変動幅が大きくなりやすい。

 仮想通貨市場は、まだプロ(機関投資家)の参加者が少ないアマチュア投資家が中心の市場である。加えて、ファンダメンタルズなど割安・割高の基準がないことも、ボラティリティの高さにつながっている。つまり、投資家心理に非常に左右されやすい市場といえるのだ。実際、過去に欧州などで金融危機が起こった際に暴騰したように、既存の法定通貨の信任が低下した時、資産を守るためにはどの国にも属さない仮想通貨が魅力的だという投資家心理が働き、仮想通貨が高騰する傾向がしばしば見られる。

 逆に言えば、仮想通貨は暴落リスクとも隣り合わせでもある。投資家心理が悪化すれば、一気に価格が下がる可能性はある。また仮想通貨は、根幹技術である「ブロックチェーン」という仕組みによって、通貨としての信頼性・安全性が担保されている。このブロックチェーンに大きな支障が起きた時には、信頼性を失って暴落する可能性が高いと思われる。

 加えて言うなら、まだ取引量が少ないという仮想通貨市場の脆弱性に目をつけて、ヘッジファンドが大量の資金を投入して売りを浴びせるなどしたら、暴落を演出することは十分に可能となるだろう。

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