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東名事故でデマを流された社長 書き込み元を徹底追求の構え

 昨年6月、神奈川県内の東名高速道路で夫婦が死亡した事故でも、同様の出来事が起きている。同年10月、あおり運転で事故を引き起こしたとして、福岡県在住の石橋和歩容疑者(25才)が逮捕されると、北九州市の建設会社「石橋建設工業株式会社」に匿名の電話が殺到した。同社社長の石橋秀文さん(47才)が当時を振り返る。

「電話の件数は1日100件を超えました。最初に事務員から報告を聞いたときには、逮捕されたのが福岡出身の“石橋”という人物だったので、勘違いか、問い合わせの電話だろうと思っていました」

 しかしそのときすでにネット上には、石橋社長が「容疑者の父」であり、石橋建設工業は「容疑者の勤務先」だとする、誤情報が流れていた。

「容疑者の男性は社員でも息子でもないと説明をしても“嘘をつくな”と。仕事にならず、数日間、会社を休みにしました。週末を挟めば落ち着くと思ったのですが、ネットには会社の所在地のほか、私の自宅住所まで書き込まれ、嫌がらせの電話はエスカレートしていきました」

 家族の身を危惧した石橋社長は結局、子供の学校も休ませたという。親族や知人の誤解は解けても、ネットの向こう側へは伝わらない。

「そこでネットに虚偽情報を書き込んだ人、それを広めた人も捕まえてほしいと、警察に被害届を提出しました」(石橋社長)

 12月、福岡県警はネットの書き込みに関係すると思われる複数箇所を家宅捜索。いまだ書き込んだ主は逮捕されていないが、石橋社長は泣き寝入りするつもりはないという。

「5年、10年とかかろうが、徹底的にやってほしい。私が容疑者の親という嘘の情報を流されたことで、家族や社員には心配をかけ、怖い思いもさせました。取引先から問い合わせがあれば、東京や大阪へも説明に行きました。そこまで影響があることを、書いた人、広めた人たちに知らしめるためにも、損害賠償請求をするつもりです」(石橋社長)

※女性セブン2018年3月1日号

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