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死亡届から納税まで 知っておくべき遺産相続の流れと注意点

 2015年に相続税の大改正が実施され、今まで富裕層が中心だった課税対象者が倍近くに増加した。相続を「争族」にしないために基礎知識は必要。まずは相続人の範囲と順位、課税対象になる財産があるかを確認しよう。

 相続は、亡くなった瞬間から発生する。死亡当日から相続税の申告・納付までの期限は10か月。この期間に死亡届などさまざまな届出を行う一方、遺産相続に向けた準備を始めなくてはならない。相続の主な流れは以下の通りだ。

【1】死亡届
死亡後7日以内に、故人の本籍地や死亡地の市区町村役場に届け出る。

【2】葬儀
葬儀にかかった費用は、相続税を計算する際に相続財産から控除することができるため、かかった費用はすべて記録しておく。

【3】遺言書の確認
相続においては、故人の遺志が最も尊重されるため、遺言書の有無を必ず確認。自筆の遺言書は開封せず家庭裁判所で検認を受ける。

【4】相続人の確定
故人の出生から死亡までのすべての戸籍、改製原戸籍の謄本を入手し、相続人を確定する。

【5】財産の調査
プラスの財産、マイナスの財産をすべて調べ上げる。「相続放棄」は3か月以内に、故人の所得税の申告・納付は4か月以内に行う。

【6】遺産分割協議
遺言書がある場合は、そちらが優先。なければ、相続人全員で遺産の分割方法を決める。

【7】名義変更
遺産分割協議書に基づいて、不動産の相続登記、有価証券、預貯金などを名義変更する。

【8】相続税の申告・納税
相続開始後10か月以内に、故人の納税地の税務署に相続税を申告し、納付する。

 主な流れは上に記したが、葬儀が終わったら、相続は故人の意志が優先されるため遺言書の有無をまず確認する。

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