中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「地元愛を大事にする人」と「地元にこだわりない人」の分断

 はたしてその「地元愛」って人生を有益にしてくれるのかな? と考えると、私自身はまったく思いません。私はとにかく中途半端なんですよ。生まれたのは福岡県北九州市で、すぐに横浜(どこだかは知らん)に行き、そして神奈川県川崎市の鷺沼に小学校4年生までいて、5年生からは東京都立川市へ。中学2年でアメリカに行き、大学になり立川に戻るも、現状生活のすべてはほぼ東京23区内。学校はすべて公立です。

 30代前半の頃、地元・立川の公立小中学校の友人たちと会ったのですが、大卒はマイノリティ扱いでした。高卒で地元で働き始めた人々はすっかり貫禄があり、子供が3人いたりする。いかに自分がこの前買った安全靴が超高級品で、私の靴が安っぽいか、といった自慢&disりをする。子供がすでに大きくなっていることを自慢され、「まだお前は結婚していないのか?」みたいなことを言われ、マウンティングされてしまう。

 この時ほど「あぁ、今一緒に仕事をしている20代のIT系の若者と渋谷で飲みたい……」と思ったことはなく、以後地元の友人との交流はなくなってしまいました。もちろん彼らと一緒に過ごした当時の時間は貴重ですが、もはや「地元大事」派と「地元にこだわりがない」派の間では分かり合えることが少ないのではないか、と今は諦めています。

 その一方、9月に香港へ行ってきたのですが、大学の同級生で、現在は投資ファンドの副社長をやっている中国人男性・Aさんと会ったときは、とにかく話が合った。彼は元々は北京出身ですが、現在は香港在住で両親はオーストラリアに移住したという人物です。いずれはオーストラリアに行きたいそうです。世界情勢の中で日本と中国とアメリカの関係がどうなるか、やIT技術とAIの発展がもたらすもの、みたいな話も普通に盛り上がりました。

 この時思ったのは「多分、オレの地元の友人や、どこかの地域にずっといた『地元愛』の強い人よりも、国籍も違うAさんの方が一生の友人になるんじゃね?」ということです。地元での生活にこだわりを持たず、どんな場所でも自分の幸せを見つけようとするAさんの方に、共感が持てます。

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