家計

どれだけ便利でもAmazonを使わなくなったユーザーの本音

検索上位、高レビューでも鵜呑みにできない

 20代男性・Cさんは、Amazonは元々あまり利用しなかったが、結婚し、ちょっとした日用品をAmazonで買うようになった。すると、気になったことがあるという。

「Amazonを利用し始めた頃は、キーワードを入力するだけで、欲しいと思えるような商品がたくさん出てくることが新鮮でした。しかし、最近は欲しいと思える商品が見つかりにくかったり、さらには“これが本当に人気なのか?”というような商品が優先的にくるように感じています」(Bさん)

 Amazon内での検索結果は、必ずしも利用者の過去の閲覧や購入状況だけに基づいているわけではない。広告料を支払い、検索結果やサイト内で優先的に表示される「スポンサードプロダクト」というサービスを法人向けに展開しており、消費者の購買活動に直接つながる広告として、活用する企業が増えている。

「小物や収納用品を購入したのですが、書いてあった寸法とも違うし、モノ自体も作りが粗くがたついている。後から、商品がスポンサードプロダクトであったことを知りました。検索結果で上位に来るからといって、自分にとって“いいもの”であるとは限らない。そこで、つぶさにレビューを見るようになりました」(Bさん)

 だが、レビューの数が多く、最高位の5つ星に近い評価を得ている商品も、本当に良い商品とは思えないものが多いという。

「イヤフォンやパソコンの周辺機器を調べていたところ、やたらと出てきたのが中国製のメーカー。レビュー数も他の商品と比べて桁外れに多いし、手放しで褒めているコメントが多いものの、細かく読んでみると、あやしい日本語の表現も目立つ。

 気になってネットで検索したところ、多くの中国メーカーが、サクラを雇ってレビューを書いているという話が出てきました。中国製に、安くて高品質の商品も多いとは聞いています。ですが、レビューを無法地帯にしているAmazonの姿勢は、やや疑問に感じます。欲しいものがハッキリしている場合は今後もAmazonで買いますが、商品を探すためには使わないと思います」

 Amazonが生活に欠かせない存在になった分、かつてと比べて利用しにくくなったと感じる消費者もいるようだが、裏を返せば、「自分の判断でものを買う」「なるべく自分の足でものを買いに行く」という原点に戻っているだけなのかもしれない。

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