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100万円以上かかる“墓じまい”より1回5000円の代行という選択も

早急な墓じまいはトラブルのもとに

早急な墓じまいはトラブルのもとに

「墓じまい(改葬)」に社会的関心が集まるなか、墓石業者にも消費増税前の“駆け込み需要”が発生した。

「田舎にある手入れが行き届かない墓をなくして、都市部に新たな墓を建てるケースが多いが、業者の施工費や新しい墓石代などを合わせると総額100万円以上になるケースが珍しくなく、消費増税の影響は大きい。増税前の相談が急増した」(業界関係者)

 ただ、大きな出費となる墓じまいが必要かは、慎重に考えなくてはならない。

 別の選択肢として検討に値するのが「墓参代行」だ。墓石の清掃から草むしり、献花、合掌といった一連の行程を5000円~2万円ほどの料金で請け負う業者が出てきている。

 また、墓のある菩提寺に代行を頼めることもある。大阪・天王寺の銀龍山泰聖寺(柳谷観音大阪別院)の純空壮宏住職が語る。

「当院では以前から“遠方のためお墓の手入れが行き届かない”といった悩みを持つ方に、墓掃除、献花、読経を5000円ほどで代行しています。墓じまいをするより手間もお金もかからないということもあり、ご依頼は増えています」

 代行業者に任せるか、菩提寺に頼むか、費用の比較検討をしてもいい。その際は、業者への支払いは消費税がかかる一方、お寺の住職に頼む場合は宗教活動に伴う「喜捨金(お布施)」となり、消費税がかからないことも知っておきたい。

 どうしても墓じまいの必要に迫られたら、大手より中小の石材業者を探したい。来年6月までは、「5%のポイント還元対象」の店があり、増税前より安く買える。兵庫県の石材業者「お墓と終活のみかげ」の末吉智明社長はこういう。

「新規の墓石建立(墓石の購入)、墓石の修理・リフォーム、戒名・法名の追加彫刻、墓じまいの撤去工事などをクレジットカードで決済していただければ、10月からは5%のポイント還元対象になります」

 制度を熟知すれば、出費も抑えられるのだ。

※週刊ポスト2019年10月4日号

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