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ドル円の歴史的低ボラティリティ続く “動かない”のはなぜか

2019年9月27日 20:00

今年9月までのドル円変動幅はたった8円ほど

今年9月までのドル円変動幅はたった8円ほど

 今年のドル円相場は歴史的な低ボラティリティ(変動率)で推移している。米中貿易戦争や10年ぶりの米利下げなど、相場に影響を与えるイベントやトピックは豊富だったにも関わらず、ドル円相場が動かなくなってしまった理由は何か。今年のドル円相場に関し、ゴールドマン・サックス出身でヘッジファンドマネージャーの実績を持つ志摩力男さんが解説する。

 * * *
 9月20日に中国代表団による米モンタナ州、ネブラスカ州の農場視察が、キャンセルされたと報じられました。報道直後は市場もリスクオフに振れたものの、この件は米中の通商問題には影響を特に及ぼさないということがわかると、相場は落ち着きを見せ始めました。

 最近は、サウジアラビア石油施設へのドローン攻撃やFOMC(米連邦公開市場委員会)の追加利下げなど、それなりにインパクトのある政治・経済イベントが続くものの、相場が今ひとつ動きません。今年のドル円相場にいたっては、変動幅(レンジ)が8円ほどです。これまでの年間最低レンジは約10円で、今年は過去最低の変動幅を記録する可能性があります。

 2017年、2018年と静かな相場が続いたので、今年こそは活発になるだろう考えていました。今年も残り3か月あまりですが、ドル円はこのまま動かないのでしょうか。

 変動幅が少ない理由は様々でしょうが、ひとつの原因として、「円が購買力平価において極めて割安」であるにも関わらず、「国内がマイナス金利なので、本邦投資家は海外にお金を出さざるを得ない」という状況が影響していると考えられます。円が購買力平価から見て安ければ、円高方向に向かうだろうというのが一般的な見通しですが、なかなか円高とはなりません。

 そうしたことから、今の相場には相当のマグマが溜まっていると思いますが、どちらの方向にそのエネルギーが放出されるのかは分かりません。米国が金利を下げると、金利差縮小で円高ドル安になる、という見方が当初多かったのですが、現状は金利差縮小よりもマイナス金利の方が相場に影響を与えているようです。マイナス金利下では、利回りがマイナスの日本国債を保有するよりも、海外に資本を移すことが多くなります。そのため米金利が低くともプラス圏を保つ限り、円売りドル買いの流れはしばらく続くのではないでしょうか。

 ここ数年の為替相場はこれまでの定説を覆すようなことが散見され、こうした状況がなぜ長続きしているのか、市場関係者の中でも首をかしげる人は多いと思います。過去20年ゼロ金利時代が続きましたが、はたして次の20年はマイナス金利の時代となってしまうのか。その可能性も完全には否定しきれないと思います。

【PROFILE】志摩力男(しま・りきお):ゴールドマン・サックス、ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダー、その後香港にてマクロヘッジファンドマネジャーを歴任。現在はトレーダーとして活動しながら、メルマガ「志摩力男の実戦リアルトレード」も配信中。公式サイトhttp://shimarikio-official.com/

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