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日立ハイテクノロジーズ:半導体関連市場の回復で堅調な株価推移に期待

日立ハイテクノロジーズ(8036):市場平均予想(単位:百万円)

日立ハイテクノロジーズ(8036):市場平均予想(単位:百万円)

企業概要

 日立ハイテクノロジーズ(8036)は、2001年に日立製作所の計測器グループ、同半導体製造装置グループ、エレクトロニクス専門商社の日製産業が統合して誕生した日立グループの中核を担う企業です。

 主な事業内容は、半導体製造装置や分析・解析機器、医用分析装置といったエレクトロニクス関連製品の製造・販売、ならびに、保守・サービスや産業システム、先端産業部材などの販売を行っています。

 世界トップレベルの製品を複数有しているのも特徴で、測長SEMやプラズマエッチング装置、医用分析装置やDNAシーケンサ、走査電子顕微鏡で世界トップシェアを誇ります。

 測長SEMは、半導体等のウェーハ上に形成された微細パターンの寸法計測用に専用化した半導体前工程製造装置で、同社は世界で80%という圧倒的シェアを確立しています。また医用向けにおいても、同社の臨床検査用自動分析装置は世界で初めて生化学分析装置に免疫分析機能を統合したもので世界中の病院や検査センターが導入しています。

注目ポイント

 足元の業績は半導体製造装置関連をけん引役に想定を上回る内容となっています。減収減益となりましたが、これは成長に向けた先行投資費の増加によるもので、全体的な見通しは明るいと思います。

 そして成長投資を積極化しながらも、配当性向を40%とする(19年3期は30%)など株主還元の強化も遂行していることは好印象です。配当利回りは1.7%と高水準で株価の下支え要因となり易いと思います。財務状況も自己資本比率64.7%、実質無借金と健全で、株価指標にも過熱感が感じられないことから投資しやすいかと思います。

 半導体製造装置関連市場の調整は、基本的に2017年~2018年前半のメモリ投資急拡大による供給能力の増加と、それに続く投資抑制の流れから発生したものです。そして米中貿易摩擦による需要後退懸念が加わったことで、半導体製造装置関連市場は調整局面となったというわけです。

 ただ、それも今年6月に底打ちし、今では史上最高値を更新する展開となっています。今後も、5G関連需要やメモリ市況の本格的な回復、メディカルの安定成長も予想されていることから、堅調な推移を期待できるのではないかと思います。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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