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生命保険は「積み立て型」と「掛け捨て型」どちらを選ぶべきか

生命保険を「貯蓄」のためにやってはいけない?(40~60才まで、20年間保険料を払い込んだ場合の比較)

生命保険を「貯蓄」のためにやってはいけない?(40~60才まで、20年間保険料を払い込んだ場合の比較)

 生命保険に加入する際に迷うのが、「積み立て型(貯蓄型)」か「掛け捨て型」か。「払い込んだ保険料が戻ってこない掛け捨ては損」と思っている人もいるかもしれないが、はたして本当だろうか。保険に詳しいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんが話す。

「貯蓄型は、とにかく保険料が高い。一般に、掛け捨ての保険料は月数千円程度ですが、貯蓄型は月3万~4万円が平均的。長年毎月払い続けるのは簡単ではありません。また、貯蓄型の最大のメリットである、解約時に返ってくるお金(解約返戻金)も、近年の商品は払い込み保険料の総額よりも少ない場合があります。インフレリスクも考えるべきです。保険加入期間中にインフレになって金利が上がれば損をすることになります」

 それだけではない。保険会社は、加入者から集めた保険料から手数料(人件費や営業費)を徴収する。大手生保はこの割合が非常に大きいのだ。

「手数料率は公開されていませんが、最低でも20~30%といわれています。CMを打ったり、販売代理店に手数料を支払ったりと莫大なお金がかかります。貯蓄型の場合はそこに運用手数料も上乗せされます」(長尾さん、以下「」内同)

 保険料から2割以上も抜かれれば、受け取る解約返戻金が少ないのも頷ける。別掲の表は、実際の保険商品を参考に、40才の女性が死亡保険1000万円の貯蓄型の終身保険と掛け捨ての定期保険に加入し、20年間保険料を払い続けた場合の保険料を試算した。

 掛け捨ての保険の場合、月2043円の保険料を20年払い込むと、49万320円だ。それに対し、貯蓄型の保険は毎月3万3120円の保険料で払い込み総額は794万8800円。だが、解約払戻金の払戻率は104.8%なので、20年後には38万1542円増えて、総額833万342円受け取れる。

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