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住まい・不動産

交通至便のお値打ちタウン「鶴見」はとにかくキャラが濃い街

大都市へのアクセスも良く個性豊かな街(鶴見駅東口)

大都市へのアクセスも良く個性豊かな街(鶴見駅東口)

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「鶴見」(神奈川県横浜市)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 神奈川県を代表するターミナル駅といえば、横浜と川崎ですが、その2駅の中間に位置するのが鶴見。海側に京浜工業地帯が広がり、庶民的なイメージが強い鶴見は、「川崎市鶴見区」と間違われることが非常に多いですが、実際には横浜市です。京浜東北線の隣駅の川崎は「住みたい街ランキング」の上位常連ですが、鶴見も負けず劣らずの魅力を持つ街。唯一無二の濃いキャラクターの街です。

 鉄道は、JR京浜東北線と鶴見線、さらに京浜急行の京急鶴見駅もすぐ目の前にあり、2社2線で都心部や横浜に向かえます。川崎まで3分、横浜まで8分、品川まで15分、東京まで28分と、鉄道の便は文句なし。バス路線も大変充実しており、公共交通機関に関しては申し分ありません。

 道路状況は、駅の東口と西口で異なります。東口(海側)は箱根駅伝のコースにもなっている第一京浜(国道15号)が通っており、工業地帯ということもあって道幅も広く、高速道路へのアクセスもスムーズです。一方、西口(山側)は道が狭い上に複雑で、そこを路線バスが頻繁に行き交うので少々厄介。ただ、とにかく坂だらけなので、住むなら車が欲しくなるでしょう。要するにどちら側に住んでも、車は役に立つということです。

他の街にはない魅力が多すぎる

「住みたい街ランキング」で上位に入ることはない鶴見ですが、キャラクターの濃さではどの街にも負けません。海側には沖縄タウンとコリアンタウンがあり、安くて美味しい沖縄料理や焼肉を堪能できますし、ブラジル人も多いため、ブラジル料理も楽しめます。駅からすぐの総持寺は、境内が首都圏屈指の広さを誇り、その雰囲気はまるで京都や奈良のよう。石原裕次郎さんが眠る寺としても知られています。

 鶴見線に乗ればローカル線の雰囲気も味わえます。まるで戦後そのままのような国道駅や、ホームの目の前に海が広がる海芝浦駅は、鉄道ファンならずとも一見の価値あり。わずか数百円で小旅行気分を楽しめます。工業地帯なので、近年ブームの工場夜景を眺めるというのもアリ。年頭には「鶴見中継所」で箱根駅伝を生で見るという楽しみもあります。

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