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年金改正で「130万円の壁」の考え方は激変 年金加入メリットは大

パート主婦にとって「正解」の働き方は?(イラスト/福島モンタ)

 現在議論が進められている年金制度改正では、老後の生活設計を考える上でいくつか重要なポイントがある。『週刊ポストGOLD あなたの年金』より、“年金博士”として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏が「妻の年金」に関する知っておくべき改正点を解説する。

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 年金改正の柱の1つがパート主婦の厚生年金への加入拡大です。

 会社員の夫に扶養されている「3号被保険者」の妻は、事実上、年金保険料がタダで国民年金を受給できる“特典”があります。しかし、妻のパートの給料が一定額(中小企業は年収130万円)を超えると夫の扶養から外れ、厚生年金に加入して保険料を払わなければならない。そのため、「3号」に残るために勤務時間を減らして給料を「130万円の壁」以内に抑える主婦が多かった。

 今回の改正では、厚生年金の加入条件が強化され、もっと給料を抑えないと3号のまま働くことは難しくなります。どうすべきか迷っている人が多いのではないでしょうか。が、心配は要りません。

 新制度では厚生年金に加入したほうが得するからです。とくにパート主婦が60歳以降も厚生年金に加入して働くケースはメリットが大きいといえます。

 まず、保険料が得です。会社員の妻(3号)が「保険料タダ」なのは59歳まで。60歳になると3号の資格を失い、ほとんどの妻は、国民年金に40年加入して年金を満額受給するためには60歳から毎月1万6410円の保険料を払う必要があります。

 厚生年金に加入して働けば、保険料の半分は会社持ちのうえ、国民年金より多い厚生年金をもらえるのです。

※週刊ポスト2020年5月1日号増刊『週刊ポストGOLD あなたの年金』より

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