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急増する「コロナ離婚」 3つの実例から見えてくる判断ポイント

 この話だけなら、意見の小さなすれ違いに過ぎないように思えるが、友恵さんがどうしても許せなかったのは、茂樹さんが“介護職”という他の職業と比べ感染リスクが高い状況にありながら、妻子と“濃厚接触”しに来たことだったという。

「妻子の心配より『あわよくば物資で気を引いて、連れ戻して一緒に暮らしたい!』という自分の希望を優先した結果の行動だったことが、友恵さんの気持ちを冷めさせたようです。彼女は『旦那といると息子まで自己中心的な人間になりそうで怖い』と3月下旬に家庭裁判所から離婚調停の書類を取り寄せたと聞いています」

 このケースから分かるのは、危機的状況に陥ったときに配偶者の本性が出る、ということ。

「危機的な状況に陥ると、化けの皮がはがれ、本性が丸出しになるものです。例えば、物資の買い占め、自粛の無視、偽情報の入手など配偶者の醜い部分を目の当りにした場合、それでも信用できるでしょうか」

【ケース3】夫はコロナで禁煙を約束してくれたはずだったが…

夫:住宅メーカーの営業・雄介さん(仮名・52才)、妻:専業主婦・貴子さん(仮名・44才)

 コロナウイルスの感染者のうち、致死率が高いのは喫煙者という報道も出ている。貴子さんがそんなニュースをネットで見たのは4月上旬。

「奇しくも志村けんさん逝去の報が駆け巡ったのと同時期なのでショックを受けた人も多いでしょうが、貴子さんもそのひとり。雄介さんは1日、2~3箱も消費するヘビースモーカー。『いつどこで感染するか分からないでしょ? あなただって私に何かあったら困るでしょ? 煙草をやめてください』──貴子さんは一つ屋根の下で副流煙を吸わされることに恐怖を感じ、そう頼んだのです。雄介さんも『ああ、わかったよ。こんなご時世だからな』と二つ返事で承諾してくれたのですが……」

 それから3日後。貴子さんが帰宅すると部屋中に煙草の煙が充満していたそう。

「『禁煙するって約束だったでしょ!』と貴子さんが詰め寄ると、雄介さんは『お前の前で吸わなきゃいいんだろ? 俺はうつらないから関係ない!』と反論。感染による危険より喫煙による快楽を取るような相手に何を話しても無駄……。貴子さんは説得するのをあきらめ、3台の空気清浄機を購入し、各部屋に設置したのですが、コロナウイルスへの対応をめぐって夫婦間の溝が明るみに出た格好です。

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