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コロナ禍のモンペ「わが子に特別授業を…」 教師は法的に対抗できるか

迷惑保護者の存在に学校の現場も辟易(イメージ)

迷惑保護者の存在に学校の現場も辟易(イメージ)

 コロナ禍の混乱は教育現場にまで及び、教師たちは様々な場面で臨機応変な対応を求められている。そうした中で無茶な要望をぶつける“モンスターペアレント(モンペ)”もまた、目立つようになったという。迷惑保護者に対して、法的に対抗する手段はあるのだろうか。弁護士の竹下正己氏が実際の相談に回答する形で解説する。

【相談】
 小学校6年生担当教師です。中学受験を控えたAくんの親が暴走。要はコロナで塾に通わすのが不安だから、学校でAくんだけに個人授業をしてほしいと要望。親の焦りは理解できますが、特別扱いになるので断わると、罵声を浴びせてきます。今の状況は精神的に辛いですし、親の横暴を戒める方法はありませんか。

【回答】
 Aくんの親の時間外における個人指導要求は無理な注文です。不平等は許されません。とはいえ、コロナ禍の中で受験を迎える我が子を心配するあまりであれば、心情を理解できないことではありません。

 社会常識が通用せず、親子・学校を交えた話し合いで解決するという教育現場にふさわしい対応ができない人物かどうか、コロナ騒ぎが起きる前のAくんの親の言動などから判断してください。

 常識人なのに、受験の心配で一時的に無理な要求をしているのなら、特別扱いできないことは説得できるでしょう。また、その不安を和らげることで、親の暴走を抑えられるかもしれません。

 コロナでの学習などの遅れは、どの親も心配しています。ひとりで対応せず、上司や同僚と相談し、Aくんだけでなく、児童全般の問題として補習授業などが実施できるかを検討してみてはいかがですか。

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