親を看取る前に済ませておきたい手続き10
相続財産のなかで比重の大きい実家をどうするかも決めておきたい。
「子供が相続しても、そこに住まないなら親御さんが存命中に実家を売却する方法もあります。3000万円までの控除が受けられるマイホーム特例が利用できれば、税金も安く済みます」（前出・曽根氏）
親の体が動くうちに済ませてほしいのは不動産の名義変更だ。親の名義だと思っていた不動産がすでに亡き祖父のままだったり、親とその兄弟の共有名義であることも。
親の死後に判明すると、名義人（祖父）の戸籍をすべて集めて相続人を割り出し、全員の許諾を得てから法務局で名義変更をしなければならず、途方もなく煩雑な手続きとなる恐れがある。親が元気で動ける間に名義変更をしてもらうのは必須だ。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号
