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小池都知事も? 高齢者の“重症”急増「ペットロス」をどう乗り越えるか

まずは気持ちを吐き出す。遺品整理や葬式も効果的(写真は「あいわクリニック」でのカウンセリングの様子)

まずは気持ちを吐き出す。遺品整理や葬式も効果的(写真は「あいわクリニック」でのカウンセリングの様子)

 親子関係がどんどん希薄になっていくなかで、「ペットは家族」という意識が高まっている。それとともに問題になるのが、愛犬や愛猫を亡くした後の「ペットロス」だ。ペットとの別れを体験した後、睡眠障害や体調不良を訴える飼い主が4割以上(「アイペット損害保険」調べ)だといい、歳を重ねると重症化するリスクが高まるとも言われる。専門家に、その克服法を聞いた。

 小池百合子・東京都知事が6月22日に入院。過労が理由と発表されたが、直後に愛犬のヨークシャーテリア“ソウちゃん”が6月に入って亡くなっていたことが明らかになった。そのため、休養の一因に「ペットロス」があったとも報じられている。

 飼い主にとって“家族の一員”であるペットを亡くしたダメージは決して小さくない。夫婦でペットロスの最中にあるという埼玉県在住の60代男性が語る。

「2年前に子供が自立し、我が家は妻と10年以上一緒に暮らしている老犬の“3人家族”になりましたが、その子を半年前に亡くしました。最期はがんを患い、大好きだったご飯も受け付けず、痙攣を起こして意識も朦朧としていたのですが、名前を呼ぶとなんとか反応しようとして……その姿を思い出しては、今でも涙が出ます」

 しばらくは夫婦2人でふさぎ込み、気力を失っていたという。

「いつもの散歩コースを通るだけで、『あの時、リードを引っ張らずに好きなだけ遊ばせてあげればよかった』と、後悔の念ばかりが浮かびました」(同前)

 精神科医としてペットロスのカウンセリングを行なう、「あいわクリニック」院長の横山章光氏は、「ペットロスの相談は、子育てを終えた60歳前後の人からのものが多い」と指摘する。

「子供の希望でペットを飼い始め、やがて子供が独立して家にペットが残る。一時期はペットが寂しさを埋めてくれますが、そのうちにペットが実の子供のような存在になっていきます」

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