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「俺はお前の100倍の価値がある!」東大卒モラハラ夫と離婚するまでの地獄の日々

 スパルタ教育というのは、真に子供のためというよりは親自身のため、親同士の代理戦争のためというケースも多く、子供に悪影響なのは言うまでもありません。感情を抑えて親の言う通りに生きてきた子供は、いざ大人になって親のいない社会や空間でストレスを感じると、自らのネガティブな感情をコントロールできず、ストレスのはけ口を身近な人に向けることでしか解消できなくなることもあるのです」(後藤さん)

 結局、A子さんは娘を連れて実家に戻り、離婚調停を申し立てた。調停は揉めに揉めたが、2年後に無事離婚が成立。夫のモラハラから解放された瞬間だった。A子さんが振り返る。

「離婚が成立した時は、今まで生きてきた中で一番の幸せを感じました。長い間夫の暴言に耐えてきましたが、ようやく解放されたと思うと涙が止まらなかった。でも、20代から10年以上の時間を無駄にしたと思うと、後悔してもしきれません。私も私で、地方出身ということもあって常に自分に自信が無く、結婚相手が東大卒のエリートなら、女として最高のステータスだと勘違いしていたんだと思います」

 自分の人生で何が一番大切か、しっかり見極め決断していくことが大切だ。後藤さんが語る。

「モラハラをする人は、何かのきっかけで豹変することは稀で、もともとその気質がある事を隠していただけというケースがほとんどです。前述したいくつかの特徴に当てはまっていないか、日頃から注意深く相手を観察することが大切です」

【プロフィール】
後藤千絵(ごとう・ちえ)
京都府出身。大阪大学文学部卒業後、大手損害保険会社に入社するも、5年で退職。大手予備校での講師職を経て、30才を過ぎてから法律の道に進むことを決意。2008年に弁護士になり、2017年にスタッフ全員が女性であるフェリーチェ法律事務所設立。離婚・DV・慰謝料・財産分与・親権・養育費・面会交流・相続問題などの家族の事案を得意とし、中でも離婚案件は、女性を中心に年間約300 件以上、延べ3000 人以上の相談に乗っている。

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