吉田みく「誰にだって言い分があります」

「私、間違ってますか?」隣県の老親の様子見に“コソコソ帰省”した主婦の葛藤

 そして追い打ちをかけるように、帰宅後に40代のご近所さん(以下、Aさん)から驚きの言葉をかけられたそうだ。

「我が家の車が丸1日以上駐車場に停まっていなかったことが気になったようで、帰宅した翌日に話しかけられました。1人で帰省した旨を伝えると、『この時期に帰省ってことは……、親御さんに何かあったの?』と聞かれたんです。様子伺いだけだと話したら、『オンライン帰省にしたらよかったのに』とか、『車移動は褒めポイントだけど、他県ナンバーだと良い顔されなかったんじゃない?』と、苦笑いされました」

 実はAさんは、竹田さんが引っ越してきた当初から近所のボス的な存在だったという。今回に限らず、いろいろと口出しされることはあったそうだ。いつもなら適当にあしらうことができるのに、今回だけは引っかかるようでモヤモヤしている様子だった。

「私の行動は間違ってたんでしょうか? Aさんのご両親は徒歩10分ほどの距離に住んでおり、頻繁にAさん宅に来ています。実家が近所で、日ごろから様子を見ることができる環境がある人はいいですよね。私だってコソコソと帰省したくないですよ……」

 Aさんとの件をきっかけに自分の行動に自信が持てなくなってしまい、最近はできるだけ自宅から出ない生活をしているそうだ。

 政府の感染症対策分科会は、今年のお盆休みを迎えるにあたり、〈帰省する場合には、「基本的感染防止策(手指消毒やマスク着用、大声を避ける、十分な換気など)」の徹底や三密を極力避けるとともに、特に大人数の会食など感染のリスクが高い状況を控えるなど、高齢者等への感染につながらないよう注意をお願いします〉と呼びかけていた。竹田さんの今回の帰省は、そうした注意を十分した上でのことだったが、Aさんには通じなかったようだ。

 それぞれの家庭にそれぞれの事情がある。コロナ禍の収束が見通せないなか、その家庭にあった帰省のスタイルを探してみて欲しい。

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