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「マネーポスト」2016年秋号 注目記事

お金のしくじり 「見栄を張って失敗」編

2016年10月24日 7:00

 これまで1万世帯を超える家計を診断してきた「家計の見直し相談センター」の藤川太氏によれば、“マネー失敗者”たちの「しくじり」には共通のパターンがあるという。

 その1つが、「見栄を張って失敗」というパターン。最初はちょっとした「見栄」だったのが際限なく膨らみ、結果的に大きな失敗につながるケースは少なくない。そんな失敗に陥った2人の例を、藤川氏が紹介する。

見栄のせいで失敗した2つの例

見栄のせいで失敗した2つの例

 * * *
【子どもを私立に通わせたいのに車を手放せないCさん(男性・40代=当時)】

 数年前、私立中学を目指す小学5年生のお子さんがいるCさんが、教育費に関する相談にやって来ました。

 さほど収入の高くない会社員のCさんは、貯蓄を取り崩しながら学習塾代を捻出してきましたが、子どもが予想以上に頑張り、志望校に合格する可能性が高まっていたそうです。

 Cさんの家計を試算してみたところ、合格したら家計が破綻するのは明らかでした。

 そこで、「【1】現在は専業主婦の奥さんに働いてもらう、【2】車を手放す」という2つの対策をアドバイスしました。

 その時点では「子どもを私立に通わせたいという親のささやかな見栄」くらいに思い、それが実現できれば、なんとかやりくりできるはずでした。

 ところが、Cさんは子どもが晴れて志望校に合格したというのに、車を一向に手放そうとはしませんでした。

 よくよく話を聞いてみると、「車を売ったらガレージが空いてしまい、『Cさんの家計は苦しいのかな』と近所でいわれるんじゃないかと不安なんです」といいます。はっきりいえば、どうでもいいような「見栄」です。

 結局、合格から1年後に車を売却しましたが、その間に車そのものに加えて保険料やガソリン代と維持コストまで考えれば、おそらく50万円ほどは損した計算になります。

 相談料まで払って私たちのところまでアドバイスを受けに来たのに、それも実行しない。どうせ車を手放すならもっと早く手放せばよかったのに、つまらぬ見栄がそうさせたかと思うと、残念でなりません。

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