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生保社員たちが明かす終身保険の現実「全部元本割れだと思っていい」

座談会に参加してくれた“保険のプロ”4人

座談会に参加してくれた“保険のプロ”4人

B男:元本割れといえば、かんぽ生命の学資保険。子供の教育費を保障するもので、医療保障をつけるようすすめられることが多いんですが、市町村によっては、中学生くらいまでは医療費が免除されるところが多いので、つけるだけ損です。あと、円建ての終身保険や養老保険も元本割れが多い。

 ただ、保険会社が運用できないと判断した場合は販売停止になるので、払い込み後の解約返戻金や満期金が総払込保険料を下回るような元本割れ商品は、消えていくのも事実。本当にいい商品かどうか見分けるには……契約前に、保険料と保障内容など、とにかくあらゆることを細かく質問攻めすることでしょうか。どんなに利益重視の営業職員だったとしても、さすがにお客さまにウソをつくことはないですからね。

D美:契約を検討する前に利率をチェックするのが確実ですよ。例えばいま、比較的利率が高いのは、オリックス生命の「終身保険RISE」とか、マニュライフ生命の「こだわり終身保険v2」とか? 「楽天生命スーパー保険」も比較的いいですよね。これは全部ネットで完結するので便利ですし。

B男:利率が高くても、要件が厳しいと損になることもあります。終身保険ではありませんが、ある外資系の保険会社の収入サポート型の保険は手厚くてよい商品だと思っていたのですが、人によってはそうではない。就業不能保険のような内容で、保障が短期と長期に分かれているんです。短期は10日以上働けない場合に長期の半額(長期保障が10万円なら5万円)受け取れますが、長期になると障害者の1~2級程度でなければ保険金が下りないなど、該当条件が厳しくなる。考えてみたら、結構“レアケース”だな、と。

 要件に該当すれば、働けない期間だけでなく、契約した保険期間中はずっと保険金を受け取れるのですが……金額だけでなく、要件も細部まで確かめるべきですね。

【座談会に参加してくれた“保険のプロ”4人】
A子さん/現役生保レディー。以前は都内の大手支部に勤務していた。
B男さん/保険代理店支社長。3人の子供がいるので、収入保障保険に入っている。
C太さん/保険代理店経営者。「営業職員は、人件費分以上のサービスが大切」と語る。
D美さん/大手生命保険会社派遣社員。便利なネット保険が気になる。

(第4回につづく)

※女性セブン2022年1月6・13日号

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