秋山博康 刑事バカ一代

「熟練刑事が探せなかった犯人」なぜ新米警官が短期間で特定できたのか

「リーゼント刑事」こと秋山博康氏

「リーゼント刑事」こと秋山博康氏

 捜査が行き詰まる中、刑事見習いの新米警官が「秋山課長、犯人コイツらとちゃいますか」とワシにケータイの画面を見せた。何を言い出すんや? と訝しげに画面を見ると、似顔絵と瓜二つの女性2人が笑顔でポーズする姿が写っていて、「お前、ビンゴやないか!」となった。それで一気に捜査が進み、犯人の逮捕に至ったんや。

 新米が言うには、似顔絵からSNSなどをたどり犯人にたどり着いたとのこと。ベテラン刑事が汗水流して尻尾がつかめなかった犯人を、素人同然の新米警官が椅子に座ったまま、アッという間に特定したんや。

 昔ながらの足を使った捜査も刑事には絶対必要だが、若い子のやり方に学ぶ点もある。地を這う捜査とICT(情報通信技術)がうまく融合すれば、検挙率はさらに上がるはずや。ほなっ、また!

【プロフィール】
秋山博康(あきやま・ひろやす)/1960年7月、徳島県生まれ。1979年、徳島県警察採用。交番勤務、機動隊を経て刑事畑を歩む。県警本部長賞、警視総監賞ほか受賞多数。退職後は犯罪コメンテーターとして活動。YouTube「リーゼント刑事・秋山博康チャンネル」が話題。

※週刊ポスト2022年1月1・7日号


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