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田代尚機のチャイナ・リサーチ

北京で始まった「学校教師によるオンライン補習授業」という“国家実験”

2021年12月22日 7:00 マネーポストWEB

中国のオンライン補習授業は浸透するか(Sipa USA/時事通信フォト)
中国のオンライン補習授業は浸透するか(Sipa USA/時事通信フォト)

 中国の子育て世代にとって、教育費への不満は大きい。「共同富裕」の促進が今後の経済政策の大方針である以上、当局はこの問題を放置しておくわけにはいかない。

 中国共産党中央弁公庁、国務院弁公庁は7月24日、「さらに一歩進んで義務教育段階学生の宿題負担や校外補習の負担を軽減させることに関する意見」を発表した。これが教育関連銘柄を一瞬にして暴落させた、いわゆる「双減政策」である。

 その内容を整理すると、重要なポイントは以下の3点である。

【1】未成年者保護法の関連規定を厳格に順守し、学外の補習機関は国家が定める法定休日、休息日、夏休み・冬休みには学科別補習を行ってはならない
【2】学外補習の公益性を堅持し、義務教育段階の学科別学外補習の対価は政府の指導管理とし、科学的、合理的な計算方法、明確な基準によって決定する。過度に対価を吊り上げたり、過度に利益を追求したりする行為を断固として阻止する
【3】現在の学科別補習機関は非営利性機関としてすべて登記し、上場による資金調達を禁止し、資本化運営を厳しく禁じる

 補習塾、進学塾を経営する企業にとって、この政策は大きな試練となった。言わば「金儲けのために義務教育を利用するな、子供の将来を案じる両親の気持ちに付け込むな」「営利事業として補習塾、進学塾を経営してはならなかった、証券会社も上場させるべきではなかった」と国家が判断したようなものである。どのような事業にもリスクが伴う。該当企業はすぐさま業態を変えるしかない。

 企業側にとっては厳しいが、一方で、所得が十分でなく、それでも子供のために精一杯教育費を捻出しようと昼夜問わず働き詰めのシングルマザー、教育費の高さを考えて子供を持つことをためらっている若い夫婦などにとっては、ありがたい政策となるだろう。

 もちろん、企業側も国家の強権にたじろいでいるだけではない。この大改革に乗じて、国家権力の目指す方向とベクトルを合わせて、事業を立ち上げる大きなチャンスが来たと考えることもできる。

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