中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

新社会人は「自分がやっていけるのか」という不安とどう向き合うべきか

 その中には、サラリーマンとしての息抜き術もありました。たとえば「外で打ち合わせをする場合は16時30分か17時にしろ」というもの。いったいこの時刻に何の意味があるのかといえば、私の会社の終業時刻は17時30分だったのですが、会社外の打ち合わせを16時30分か17時にしておけば、終了時に17時30分を過ぎるケースがほとんど。

 つまり、17時30分以降に会社に電話をし「今打ち合わせ終わりました。今日は直帰します」と伝えておけば、ホワイトボードの出先票に「NR(No Return=直帰の意味)」と書いてもらえるわけです。先輩は「この時間に打ち合わせを設定しておけば、18時には飲みに行ける。この技は大事だから覚えておけよ」と言って、笑っていました。

 私自身、先輩のこの助言により「あっ、社会人だからってそんなにガチガチにクソ真面目でなくてもいいし、ちゃらんぽらんでいいんだ!」と気付き、以来、お気楽サラリーマンを続けることができました。

「社会人」と言うとなんとなく堅苦しい感じはしますが、学生時代の延長みたいなものだと捉えても問題ありません。新社会人の皆さん、がんばってください!

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『炎上するバカさせるバカ 負のネット言論史』(小学館新書)。

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