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「油断しているとすぐクレームが…」制服・作業着で仕事する人たちの休憩時間の苦労

「制服は会社の看板を背負っている」という声も(イメージ)

「制服は会社の看板を背負っている」という声も(イメージ)

警備員は常に立っていなければならない?

 30代男性・Cさんは、警備員として働いていた時の体験談を語る。

「うちでも『警備員が日陰で座って休んでいる』『人とおしゃべりしてサボっている』というクレームが入ったことがあります。“警備員=常に黙って立ち、周囲を警戒している”というイメージからでしょうか。先輩たちからは、『休憩中は自社のワッペンは外すこと。明らかに休憩時間だとわかってもらうため、上着を脱いで羽織るようにしておくこと』とアドバイスされました。そんな休憩中に、通りすがりの人から『お疲れ様です』と言っていただくこともあり、そういう時は本当に疲れが吹き飛びます」(Cさん)

制服は会社の看板を背負っている

 一方、クレームを真摯に受け止めた人もいる。メーカーに事務員として勤務する30代女性・Dさんは、制服を着用して業務にあたっている。遅めの休憩をとり、タバコを吸っていた際、クレームを受けたことがあると明かす。

「私のお昼休みは12時から13時と決まっているのですが、その日はとにかく忙しくて、時間がずれ込んでしまい、午前中の業務が終わったのが12時半。上司から『13時半まで休憩していい』と許可が出たんです。それがうれしくて、今ならお店も少し空いているだろうから、と外食して、一服しました。そのお店は、ランチタイムは禁煙ですが、13時以降は吸っていいんです。でも後日、『昼休みを過ぎても、喫煙してサボっている女性社員がいた』と、会社にクレームが入ったそうで……」(Dさん)

 とはいえ、Dさんの会社の制服には社名は入っていない。なぜ社名まで特定できたのか不思議に思っていた。

「クレームを入れた人は、うちの会社を退職したOGの女性だったようです。『ちょっとした行動で、悪いイメージがつく。注意しなさい』という意味合いだったみたいです。クレームを聞いたときは、面倒くさいことを言う人もいるんだな、ぐらいに思っていましたが、その正体を知ってあらためて“制服は会社の看板を背負っている”という意識を強く持つようになりました」(Dさん)

 制服や作業着で仕事している人は、休憩時間中も気が抜けないようだ。(了)

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