快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

16代目「クラウン」試乗レポート “トヨタブランドの頂点”はどう変わったのか

少し背の高いクロスオーバー。これまでのクラウンのイメージはほとんど感じられない

少し背の高いクロスオーバー。これまでのクラウンのイメージはほとんど感じられない

 つねにトヨタブランドの頂点として“憧れ”をリードし、「いつかはクラウン」といった言葉まで生み出したトヨタ・クラウン。1955年に初代クラウンが登場して以来、15世代にわたり国内専用の高級セダンとして国内マーケットをリードしてきたクラウンが、16代目へとチェンジ。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」。今回は自動車ライター・佐藤篤司氏が9月に発売された新モデルの「クロスオーバー」に試乗し、乗り心地や価格への印象をレポートする。

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 今度のクラウンはFF(前輪駆動)レイアウトがベースですが、その駆動方式はエンジンとモーターの力を組み合わせた4輪駆動になりました。これまではFR(後輪駆動)ベースでしたから、「高級車はFR」という基準を持っている人には「ん?」と言ったところかもしれません。ただ最近はFFベースの高級車もけっして珍しくありませんから、実際に走り、質感をチェックしてからの判断でいいと思います。

 さて第一弾として発売された「クロスオーバー」ですが、セダンとSUVとのクロスオーバーという立ち位置です。当然、SUVの「スポーツ」や、これまでの流れを受け継いだ「セダン」、そしてワゴンモデルの「エステート」は、今後順次発売になります。個人的には「エステート」が一番気になるのですが、もうしばらく待たなければいけないと思います。

スタイルは合格、でも気になる点も…

 さて目の前にあるクロスオーバーですが、5メートル近い全長とクーペのような伸びやかなルーフライン、そして少し腰高なスタイルとのコンビネーションは決して悪くはありません。これまでは国内市場がメインでしたが、今度は世界40の国と地域で販売されます。グローバルな市場でも十分に受け入れられるスタイルだと思います。さらに言えばクロスオーバーを最初に持ってきたことで、クラウンにとっての新しいユーザー層がどんな反応を示すのかを、ここでチェックできるということになります。

テールランプも水平基調でフロントマスクとの共通性がある。なだらかなクーペスタイルは人目を引く

テールランプも水平基調でフロントマスクとの共通性がある。なだらかなクーペスタイルは人目を引く

 実際に街を流していると、最近のニューモデルの中では圧倒的に注目されます。これほど視線を集めるのは日産のEV軽自動車、サクラ以来かもしれません。ひょっとしたらクラウンのクロスオーバーだと認識している人だけでなく、「なんだ、あのクルマは?」という人もけっこういるのではないでしょうか? ちょっぴり押し出し感のあるフロントマスクのデザインが人目を引くポイントになっているのかもしれません。これはけっこう存在感のあるデザインで、気分も上がり、悪くありません。

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