藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

金利上昇局面を見据えて注目の個人向け国債「変動10年」 FPは「子供の学資に最適」

財務省が発行する「個人向け国債」をどう活用すべきか(写真:イメージマート)

財務省が発行する「個人向け国債」をどう活用すべきか(写真:イメージマート)

 金利上昇局面において、債券の投資妙味が高まっている。初心者にも始めやすいのが個人向け国債だ。どの種類のものを選ぶべきか。どのような用途で利用するべきか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第20回は、「個人向け国債」について。

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 金利上昇に伴い、世界中で債券投資に注目が集まっています。債券のしくみは前回解説したので、そちらを確認いただくとして、今回は、金利上昇で断然おもしろくなってくる日本の個人向け国債について解説します。

個人向け国債には3パターン

 日本では、わたしたち個人が気軽に買える個人向け国債を発行しています。発行元は日本なので、日本政府が破綻しない限り、元本割れすることはありません。その点では、民間の銀行預金よりもさらに安全性が高いと言っても問題ないでしょう。

 個人向け国債は1万円から購入可能で、ゆうちょ銀行、都市銀行、地方銀行、証券会社、信用組合、農業共同組合など、かなり幅広い金融機関で取り扱っています。償還期間は決まっていますが、途中で換金可能で、売買手数料などはかかりません。預貯金だけのコンサバティブ家計から、一歩抜け出すための投資商品としては最適です。

 個人向け国債には、変動10年、固定3年、固定5年と金利のつき方の違いで3パターンあります。固定金利は、最初に決められた利率がそのまま期間中固定されます。一方の変動金利は基準金利の変動に合わせて上下します。これから金利が上昇すると考えるならば、変動金利を選ぶのが断然スマートですので、今回は、変動10年タイプを中心に紹介しましょう。

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