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「列車」と「車両」は何がちがうのか? 同じ線路上でも場所によって呼び方が変わる

いつ「車両」から「列車」になるのか

 それでは、車庫に留置された電車は、いつ「車両」から「列車」になるのでしょうか。例を挙げて説明します。

車両基地に置かれた「車両」は、出発信号機の手前で「列車」となり、本線に入る

車両基地に置かれた「車両」は、出発信号機の手前で「列車」となり、本線に入る

 ある電車が、車庫(車両基地)の留置線(車両を一時的に置く線路)から、始発駅(A駅)に移動し、乗客を乗せて次の停車駅(B駅)に向かって走ったとしましょう。

 留置線にいる電車は、先ほども述べた通り「車両」であり、「列車」ではありません。

 電車は、運転士の運転操作によって発車して、車両基地の内部で移動し、「出発信号機」の手前で停止します。「出発信号機」は、「車両」が車両基地を出発して、本線(列車の運転に使う線路)に入ってよいかを示す信号機です。

 このとき、電車は「車両」から「列車」になります。厳密に言うと、始発駅であるA駅に向かう「回送列車」になるのです。

「出発信号機」が「緑(進行)」になると、運転士は時刻表で発車時刻を確認したうえで、電車を発車させます。これによって電車は、本線に入り、A駅に向かいます。

 電車が始発駅であるA駅に到着すると、「回送列車」から営業運転する「営業列車」になります。その後、電車は乗客を乗せて、次の停車駅であるB駅に向かいます。

 ここで紹介した「回送列車」や「営業列車」には、それぞれ異なる「列車番号」が付けられています。この点については、人を運ぶ旅客列車も、物を運ぶ貨物列車も同じです。

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