玉木雄一郎氏は高市政権をどう評価しているのか(時事通信フォト)
昨年10月に発足した高市早苗政権は「責任ある積極財政」を掲げる。その舵取りでニッポン経済は復活するのか。財務省出身ながら減税論を主導してきた国民民主党の玉木雄一郎代表と、高市氏の知恵袋でやはり財務省出身の経済学者の高橋洋一氏が熱い議論を交わした。【全3回の第1回】
補正予算で即効性があるものは限定的
高橋:高市政権発足後の2か月をどう見ますか?
玉木:基本的にはよくやられているなと思っています。所得税の課税最低限を引き上げる「年収の壁」の問題では、昨年末の総理の政治決断で我々が主張してきた通り、178万円まで引き上げることが決まりました。
高橋:すごいよな。提案していたガソリン税の暫定税率引き下げに続いて、所得減税もやって。
玉木:自公国の3党合意から1年かかりましたが、大きな成果です。
高橋:高市政権、仕事しているんじゃない?
玉木:やっていますね。そもそも、財政出動について、「出すべきところには出さなければダメ」というのが我が党の従来の主張ですが、昨年10月の自民党総裁選に出た5人の候補のなかで、我々の経済政策との重なりが最も大きかったのが高市総理です。今、政権の外にいますが、我々は経済政策の面では、しっかり連携しています。
玉木:ただ、死角もあります。補正予算で年内に執行できて即効性があるものを数えると、限定的かなとも感じます。ガソリン減税は昨年12月には補助額が1リットルあたり25円10銭になり、所得減税も一部は年末調整で返ってきますが、それ以外は今年4月以降になるものも多い。物価高で困っている国民にすぐにお届けできるかは課題です。
もう1つの死角は、投資にお金を積んで工場を作り設備を入れるのはいいが、人手がないと結局は動かないこと。人手不足や働き控えによる労働力不足を解消しながら、積極財政を進められるかがカギです。供給力を強化する財政出動が重要で、そこで一番貴重な財は人材。AI半導体や農業といった需要が高まる分野は、価格が上がりやすい。
